星出宇宙飛行士無事帰還&日本宇宙少年団(YAC)
星出宇宙飛行士が無事に帰還しました。ほんとに良い笑顔でしたよね。帰国報告会がとても楽しみです。また「きぼう」も完成まで、あと1回のシャトルフライトを残すのみ。今年の冬が待ち遠しいですね。
さて、先日、本ブログ「KU-MA」の記事でのコメントで、「JAXAの組織の中でもYACは基本的にどんなお仕事をしているのですか?またYACの創設された理由とかあったら教えてください。」というコメントを橋本さんから頂きました。星出宇宙飛行士も以前は、日本宇宙少年団(YAC)の副団長でした。折角の機会なので、きちんとご説明したいと思います。
YACの設立されたのは、つくば科学万博の翌年である1986年です。科学万博で集まった最先端の技術や科学に対する関心を維持する意味もあり、当時あった国際宇宙少年団組織(YAI)の日本支部として設立されました。
その後、地域のボランティアを中心に、続々と支部が作られ、現在124分団、ボランティアからなるYACリーダー800人、団員3000人を数えるまでになっています。延べの団員数では、2万人を超えました。団員は幼稚園児から大人まで幅広くいます。
YACの活動は、宇宙、地球(いのち)、科学を3つの柱として、水ロケットやモデルロケット、天体観測、自然観察、種子島でのキャンプなど、「宇宙時代の地球人」になるために、科学的思考をベースとした人間教育を行っています。教育と言っても、子どもが自発的に気付き、自ら考え、工夫することを基本としています。いわゆる「子どもの心に火をつける」ということです。
組織的には、YACは財団法人であり、JAXAとは全くの別ものです。しかしながら、「宇宙教育」という理念を実践する団体として、JAXAとは強いつながりを持っており、人事交流などを行っています。(私もその一環で、JAXAからYACに出向しています。)
財団法人日本宇宙少年団の中には、YAC本部が置かれていて、分団活動のコーディネートをしたり、教材づくり、プログラム作り、各種イベントを企画したりしています。また、JAXAと協力して、宇宙情報誌を作ったり、宇宙教育ボランティアの育成、各地での宇宙教室などを行っています。
ちなみにYAC団員の会費は、年間2400円です。団員の活動を支援する特別団員制度もあります。老若男女問わず、是非、みなさんに参加していただきたいと思っています。
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コメント
>橋本さん
今後ともYACをご贔屓にお願いします。
投稿: いはもと | 2008年6月17日 (火) 16時16分
私はブログを読むまでJAXAと同じ組織だとばかり思っていました。
また「子どもの心に火をつける」という意味がようやく分かりました。
詳しい説明ありがとうございます。
投稿: 橋本和樹 | 2008年6月15日 (日) 17時41分