イカロスくん
「あかつき」、「あいのり衛星」と続いたので、今回は、「IKAROS(イカロス)」のお話です。
イカロスと言えば、誰もが思いつくのが「イカロスの翼」。ギリシア神話で、イカロスという名の少年が、王さま(ミノス)に、父(ダイダロス)と一緒に迷宮の塔に閉じ込められてしまう。父は、イカロスの背中に鳥の羽を「蝋」でくっつけて空を飛んで脱出させる。イカロスは空からの景色があまりに素晴らしくどんどん高く飛んでいってしまったところ、太陽の熱で、蝋がとけて、羽がとれて、イカロスは海に落ちてしまった、という話。
あと、有名なのが、映画「翔べ、イカロスの翼」。さだまさしさん主演で、サーカスが舞台のピエロになった青年の物語。この映画を見て、ピエロの目にはいつも涙が書いてある理由を知りました。
さて、本題に戻して、明日の朝、宇宙へ飛び立つ「IKAROS」は、太陽の光の粒子を「帆」に受けて進む宇宙ヨットです。「宇宙船(Space Ship)」という位だから、もともと宇宙機のイメージは、「船」だと思うのですが、まさに今回は、言葉通りです。(人は乗ってませんけど・・。)
このイカロスの帆は、14m×14mの正方形で、とっても大きいのですが、膜の重さはたった15kgだそうです。で、太陽光を受けて進むってことは、太陽がある限り、燃料がいらないってことですよね。この技術、SFでは良く登場しますが、現実に実証されるのは世界初の快挙とのこと。日本の技術は、凄いですね。
ちなみに帆の膜の一部には、太陽電池も貼り付けてあり、発電もできるようになっているそうです。
IKAROSの目的地は、「あかつき」と同じ、金星です。打上げは、明朝、6時58分22秒。イカロス君の活躍を期待しています。
Twitter「イカロス君」
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コメント
なみへいオヤジさん
今朝も早くからありがとうございました。宇宙機も、開発、実証、実用化、低価格化の流れを作らなきゃ、と思っています。IKAROSは期待大です。
投稿: JAXAいはもと | 2010年5月21日 (金) 09時38分
先日 省エネ関係の特番で「IKAROS」の事を取り上げていました ソーラパネル かなり高価な物ですね 夢を実現させる技術
夢を夢だけで終わらせない為の研究 色々な実証が得られる事を楽しみにしています
投稿: なみへいオヤジ | 2010年5月20日 (木) 16時49分